松本都 『一週間でマスターするホームページの作り方 for Macintosh』 毎日コミュニケーションズ 2000改訂

ヨーグルトにヤクルトをかけて食べるとなかなかに美味しいことに気がついた、
らぶナベ@お腹の中が健康さんです(^^)

さて、『一週間でマスターするホームページの作り方 for Macintosh』松本都著
(毎日コミュニケーションズ)2000年改訂。
これまでネット活動、特に情報発信はもっぱらE-mailに頼ってきたが
HomePageによる情報発信の必要性を感じて購入した一冊。
ちゃんと終わりまで読んだ情報関連の本としては実に数年ぶりの読書になる。
これは自分でも驚きだったけど読書録という事実が現しているので仕方ない。
すぐ戦略とか口にするクセに戦略で重要になる情報関連への対応が
怠惰だったことをすごく反省(^^;
まぁ、こうやって軌道修正できるのも読書録のおかげか?(負け惜しみ)
とりあえず乗り遅れを感じていたのでわざわざHTMLでなく
HomePage作成ソフトを前提にした本を読んでも良かったのだけど、
テクニック的なものよりもHTMLの概念や構造自体を
ちゃんと学ぶことに徹しようと思って、
HTMLを手書きで書くことを前提にするこの本を選んでみた。
内容は読むというよりこういう本のご多分に漏れず作業にエネルギーを費やしたが
コラムも充実していて構造や由来なども理解できる良いきっかけになった。
法学の本を読み始めた時もそうだったが不慣れな分野に取りかかる際には
本質的な構造や仕組みをざっと学べるものの方が良いみたいだ。

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2001 9/7
情報関連
まろまろヒット率3

照屋華子・岡田恵子 『ロジカル・シンキング-論理的な思考と構成のスキル』 東洋経済新報社 2001

これが“まろまろ読書会”メールマガジン初発行になります。
みなさんよろしくです(^^)

さて、第一回目は『ロジカル・シンキング-論理的な思考と構成のスキル-』
照屋華子&岡田恵子著(東洋経済新報社)2001年初版っす。

「論理的な伝え手」になることを目的として書かれた本。
最近、法律を勉強している僕は論理性について
正面から考える必要性を感じたので購入したビジネス書。
才能や経験ではなく努力でコミュニケーション能力を鍛えようという姿勢は
すごく共感できるし演習問題も多くて
論理性というものを考えるきっかけとしては良い本だと思う。

ただ、MECEやSo What?/Why So?などのマッキンゼーのやり方を
そのまま紹介しているだけなのはちょっとオリジナリティが足りない気がした。
この本で得られるものは『問題解決プロフェッショナル』(斉藤嘉則)で
十分得られるのだと思う。
良いネタを扱っているだけにこういうマイナスが目立つのが残念。

以下は特に重要だと思う箇所の要約・・・
☆「メッセージ」=”課題”+”その答え”+”相手に期待する反応”
の三つが揃っていること

☆コミュニケーションに入る前の確認・・・
1:”課題(テーマ)を確認する”
・いくら自分が重要だと力んでも相手がいま検討すべき課題と
 認識できなければ議論の土俵にすら登れない

2:”相手に期待する反応を確認する”
・コミュニケーションの後に相手からどのような反応を引き出せば
 そのコミュニケーションは成功と言えるのか予め答えを用意しておく
・反応の中身→理解、フィードバック、行動

☆「答え」=”結論”+”根拠”+”方法”のどれが欠けてもいけない

○どのような時も課題と答えが整合しているのがロジカルコミュニケーション

○結論に付帯条件を付けるのは注意→定量化&定性的具体化で明確にすべき

☆書いたり話したりしている時に具体的でないと感じたら
問題が具体的に解けていないと考えるべき
→具体的とは「そういうならお前が自分でやれ」と言われたときに
 答えを用意していること

○文書が回ってきたら読む前にその文書の目的と
自分に期待されている反応を把握する癖をつけるべき

☆「MECE」=”Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive”
=「ある事柄を重複も漏れもない部分集合に分けて捉える集合の概念」
→話の細部に入る前に伝え手側の答えの全体像とその構成部分を伝えられる

○二つのMECE・・・
・全体集合を完全に要素分解できるMECE
 →年齢、性別、地域など
・大きな重複と漏れがないという約束事のMECE
 →3C(Customer,Competitor,Company)、
  4P(Product,Price,Place,Promotion)など

○「グルーピング」=「言いたいことやネタをいったん洗い出して
結論に対するMECEな根拠、方法になるようタイトルづけし
全体の構造を見やすくする方法」

☆”So What?””Why So?”
・「So What?」=課題に照らした時に言えることのエキスを抽出したもの
・「Why So?」=So What?した要素の妥当性が要素によって
         証明されていることを検証する作業
・概念図・・・
    「課題」
↑So What? ↓Why So?
    「要素」

☆「論理」=結論と根拠、結論と方法が結論を頂点に縦方向には
So What?&Why So?の関係に横方向にはMECEの関係になっているもの

○論理パターンの留意点
・”並列型”→根拠や方法がMECEであること、MECEな切り口が相手を
      説得する上で妥当なもの
・”解説型”→事実が正しいこと、判断基準が明示され妥当な内容であること、
      事実・判断基準・判断内容の流れが一貫していること

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2001 8/31
問題対処法、作文指南、経営学
まろまろヒット率4

北川善太郎 『近未来の法モデル-近未来から現代を考えるー』 国際高等研究所選書 1999

NHK朝の連ドラ『ちゅらさん』を見て不覚にも感動している、
らぶナベ@でもほとんどの人には通じないので哀しいっす(T_T)

さて、『近未来の法モデル-近未来から現代を考えるー』北川善太郎著
国際高等研究所選書(1999年初版)。
そもそも法は社会的なトラブルに直接的に対処するための道具だけど、
システム契約やコピーマート、大量被害発生事件、DNA治療などのような
問題は今までの法概念では対処しきれていないと言われている。
それらをどう捉えるのかについて学際的に研究している
民法出身の研究者が書いたブックレット。

まだ研究途中だし分量の薄いブックレットということで
あまり突っ込んだ研究成果というのはなかったが、
まず近未来の法システムを考えて、
それを現代の問題に当てはめてみるという、
意欲的&科学的な手法を使っている点に興味を持った。

以下は興味をもった点の引用・・・
・重要なのははじめから法律問題が法律問題として取り上げられるのではなく
問題の発見と確定から始まり、その問題の解決を模索する過程で、
次第に法モデルに焦点が絞られることである。

・損害とは異なり被害はもともと法律概念では必ずしもなかった。
(中略)被害は、一定の利益について人の行為、物、自然現象に起因する、
期待と現実の不一致状態ということができる。

・事後救済では公式の解決方法と非公式の解決方法間に深い相関関係がある。
(中略)これを私は両者の共鳴現象といっている。

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2001 7/6
法学一般
まろまろヒット率3
法務 キャリア

司馬遼太郎 『歴史と視点―私の雑記』 新潮社 1980

らぶナベ@今回も我ながら暇人のような読書っす(^^;
さて、『歴史と視点-私の雑記-』司馬遼太郎著(新潮文庫)1980年初版。
僕は時々司馬さんの文章が無性に読みたくなることがある。
その物事の見方とか人物評や罪のない決めつけとかが好きなのだろう。
そんないつもの発作が起こった時に本屋で見つけたので 迷わず購入した歴史エッセイ。
そのもののタイトルから彼の視点についての考察を期待したが、
完全に歴史随筆であって「歴史と視点」ということなら、
前に読んだ『手掘り日本史』の方がはるかにこの点に重点がおかれていた。
ちょっとがっかりしたが、太平洋戦争当時に北関東守備の戦車部隊に
配属されていた彼自身のエピソードはすごく興味深かった。
東京湾から連合軍が上陸した際の南下迎撃作戦の説明を受けた時、
東京や横浜という人口集中地域を通るのに道路が空っぽという前提で
作戦の説明が終始したのに疑問を感じた司馬さんが、
「戦車が通る道路に人が溢れているのではないか?」と質問した。
将校はこんな質問については考えもしなかったらしく、
しばらく間があってから「轢っ殺してゆけ」と言ったというそうだ。
(「何のための迎撃作戦?」とはこの場合愚問のようだ)
この経験から沖縄戦で日本軍がおこなった住民への虐殺を、
一説で言われている沖縄だけの特殊な事情だったとは思えないらしい。
思想や権力を「善悪は別にして白昼のオバケ」と呼ぶ彼のスタンスの原点が
このエピソードに集約されているだろう。

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2001 7/1
エッセイ、歴史
まろまろヒット率3

我妻栄 『法律における理屈と人情』 日本評論社 1955

『レオン』ではゲーリー・オールドマンが一番カッコ良いと思っている僕は
とても少数派だということに気がついてショックを隠しきれない、
らぶナベ@ジャン・レノなんかよりずっと良い演技していたのでは??

さて、『法律における理屈と人情』我妻栄著(日本評論社)1955年初版。
以前、カメラマンから弁護士になった人が薦めていたのを思い出して
書店で見つけたときに思わず購入した一冊。
民法の世界ではとぉっても有名な学者さんが、
戦後まもなくおこなわれた新憲法&新民法啓蒙の公演をもとに書いた本。

内容は「法律における理屈と人情」(立命館大学で公演したもの)と、
「家庭生活の民主化」(税務庁で公演したもの)の二部構成になっている。
「法律における理屈と人情」の方は”理屈”=”一般的確実性”(法的安定性)と
“人情”=”具体的妥当性”とが法律解釈ではどのような関係になるのか、
どのように調整すべきなのかについて語っている。
以下は第一部の中にあったもののピックアップ&要約・・・
・法律論は理屈の筋を通して論理の枠を守り、
しかもその筋にそって人情と調和させることに務めなければならない。
(人情だけを前面に出して理屈を壊せばもはや法律論ではない)

・法律における理屈と人情を調和させる第一の手段は擬制(フィクション)。
法律の規定を大前提とし、事実を小前提として、結論を引き出すのだから、
大前提を動かすことができなければ、小前提を動かす。
結論の違ってくることは、いずれを動かした場合でも同じ。

・一般的確実性を崩さないで、しかも具体的妥当性について
できるだけ人情に適した結論を導きうるような解釈をすること。
その場合もっとも重要なことは、法律規定の存在理由、
立法理由にさかのぼってその規定を吟味すること。

☆(形式的解釈の重要性)現代社会は大きな精密機械のように個々の役割が
分化、絡み合っている。この個々の歯車が全体の構造も知らないで
一人で力んだところで機械を動かすことはできない。
まず複雑な機構を全部理解して形式的に判断すればどうなるかを理解する。
そうすれば全体の動きを止めないでしかも妥当な結論を出せるようになる。

・・・第二部の「家庭生活の民主化」の方はさすがに50年ちかく前に
書かれたものなので議論の前提である家族状況がかなり変化していて
しっくりとこない面が多いのだけど、最後のところで・・・
・家庭内の役割を夫だから妻だから子供だからということで、
かつての民法のように一概に法が分けるのはおかしい。
各自がそれぞれの才能と能力に応じて違う楽器を手にしながら、
しかも調和のとれた交響楽をかなでだす家庭が理想だ。
・・・としているところは役割分担という法の役割について、
彼なりに語っているところなので興味深かった。

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2001 6/26
法学一般
まろまろヒット率3
法務 キャリア

中嶋博行 『司法戦争』 講談社 2001

EU拡大を目的とするニース条約批准を否定したアイルランドの首相の名前が
「アハーン」首相だと知って世界の広さを感じている、らぶナベっす。

さて、『司法戦争』中嶋博行著(講談社文庫)2001年初版。
弁護士をやりながら小説を書いている著者が『検察捜査』、
『違法弁護』に続いて出したリーガルサスペンス小説。
三つ合わせて司法三部作と呼ばれているらしい。
確かにこれで主役も女検察官、女弁護士、女裁判官と法曹三者がそろった。

内容は三部作の中で間違いなく一番面白い!
検察庁から出向している女性裁判官(最高裁民事調査室所属)が
沖縄でおこった最高裁判事の殺人事件を検察側の人間として
極秘に捜査することから物語はスタートする。
法曹三者による最高裁判事の熾烈なポスト争い、判事間の対立、
最高裁と内閣とのパワーバランス、警察と検察の相互不信、
アメリカでのビジネスロイヤー市場の活況、PL法、
次世代技術をめぐる日米間の熾烈な争い、行政改革、
果ては内閣情報調査室とCIAとの闘いまで、
スケールの大きな背景を殺人事件に直接的にからませて物語は展開する。
物語が進むにつれてなぜ「戦争」なのかの輪郭がはっきりしてくる。
突っ込める箇所はいくらでもあるけれど本質的なリアリティがあって
緊張感がある、著者のキャリアが活かされているのだろう。
(しかし商売敵だからってアメリカの弁護士に警戒心ありすぎ(^^;)
その分、三部作の中では一番分量が厚いけど、
物語の核心部分も二転三転するので読んでいて退屈しない。

ただ、この人の書く物語は出てくる人間や組織内部での関係が
精神的にどれも窮屈そうで線の細い視点ばかり目立つ。
そこらへんが読んでいてちょっとうんざりする面もある。
ちなみにこの人の小説は常に司法の構造的な問題点をプロットの根底において
書かれているけどどの作品もほとんどまったくと言って良いほど
法廷シーンが舞台にならない。
一度彼の書いた法廷ものを読んでみたいと思う梅雨の合間。

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2001 6/20
小説、法学一般
まろまろヒット率4
法務 キャリア

伊藤真 『伊藤真セレクション1 司法試験択一過去問集[憲法]』 法学書院 2000

最近自分はゲームメイカーやストライカーではなく、
アウトサイドを駆け上げるサイドポジションが合っているんじゃないかと思う
らぶナベ@「ナベッカム」と呼んで欲しい(^_^)

さて、『伊藤真セレクション1 司法試験択一過去問集[憲法]』
伊藤真監修(法学書院)2000年初版。
問題集だけど解説も多くて一通りやり終わったら
「読んだ」という感じになるので読書録に記録。
(「なるほど」と感心することもけっこうあった)

そもそも過去問を練習してみようと思って買ったは良いけど
あれだけ基本書を読んでいてもちんぷんかんぷんな問題も多くて
最初はほとんど手もつけなかった。
これはいかんと思って司法試験予備校と契約して
伊藤真のDVD講義を見てから取り組むとかなり解けるようになった。
憲法を「個人を尊重するための権力への制限規範」という前提でみれば
複雑な問題もある程度目処をつけることができることは眼から鱗(^^)
尻上がりで解けるようになり最後までやってみると
一度目なのにトータル46%ほど正解率があったのには驚き。
復習や確認用としてはかなり良い教材では?

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2001 5/27
法学一般、憲法
まろまろヒット率3

講談社 『隋唐演義』 安能務 全3巻 1999

ニュースで坂口厚生労働大臣を見るたびに横から「フーッ!」っとふいて
はるか・かなた師匠の芸をやってみたくなる、
らぶナベ@僕が厚生労働省のキャリアだったら職を捨ててやってます(^^)

さて、久しぶりに通して読んだ歴史小説『隋唐演義』全3巻
安能務著(講談社文庫)1999年初版。
『封神演義』、『三国志演義』と共に三大演義ものとして
中国ではポピュラーな物語。
著者は中国ものをよく書いていることで有名らしい。

内容は統一期の隋初から安史の乱が終了する唐中期までの約二百年の物語。
南北朝の統一、煬帝の宮廷での退廃的な生活、唐建国と混乱の収集、
則天武后の王朝樹立、玄宗皇帝によるクーデター、楊貴妃との情愛、
安史の乱・・・と、この時代はエピソードには事欠かない。
以前読んだ『翔べ麒麟』を選んだ時もそうだけど
どうも僕はこの時代に漠然とした興味があるみたいだ。
儒教の影響が強い中国史の中では女性が一番強かった時代だったし、
(実力で成り上がった唯一の女性皇帝まで出てきているんだから)
国際色豊かでもあったので多彩な人材が活躍した時代だからだろう。
そして唐の太宗、李世民に興味があるみたいだ。

そんなこんなで期待して読んでみたけれど
著者の文体が軽すぎるように感じていまいち乗り切れなかった。
せっかく面白い人材や話がいっぱいあるんだから、
もっと叙情豊かにえがいてくれればいいのにと思うことが多々あった。
力はめっぽう強いが単純でだまされやすい前半部分の主役・秦叔宝に
あまり感情移入できなかったというのもあるけれど、
李世民や則天武后はもっと彼らの政治、戦略面を書いて欲しかった。
勝手な予想だけど、どうも著者は政治と言えばコソコソと人を蹴落とす
小物のやること、みたいな価値観があるみたいだ。
それで政治物語が主流になってくる物語の後半部分は登場人物の魅力を
えがききれずに姑息な話ばかりになって読んでいて退屈してしまう。
私見では13歳で男を知ってから死ぬ間際まで夜は男を離さず、
僧院に送り込まれても宮廷に復帰して最後は皇帝にまでなった則天武后は
実にスケールの大きい人物だと思うんだけど。
(それも優秀な宰相を抜擢して国政を安定させている)
彼女のそういう面をこの著者の視点ではうまくえがけていなかったのが残念。
中国史を書くってやっぱり難しいんだろうなと痛感した一冊でもある。

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2001 5/26
小説、歴史
まろまろヒット率2

塩野寛 『法医学 推理する医学―死体は真実を語る』 羊土社 1998

『レオン』は何度見直してもゲーリー・オールドマンの演技が
一番印象深いと思う、らぶナベ@だって痛いもん(^^;

さて、『法医学ー推理する医学~死体は真実を語る・・・~』
塩野寛著(羊土社)1998年初版。
法医学の本を読むのは始めてだし馴染みの薄い科学書だけど
法律関係を学ぶ僕にとってはまた別の意味がある一冊。
神田神保町の本屋で見つけて思わず衝動買いしてしまった。
内容の方はかなり面白い!
「男の睾丸はおもりとなるか」(溺死)、「オンディーヌの呪い」
(乳幼児突然死症候群)など各項の題名のつけ方もセンスがあって楽しい。
ただ専門書ではないので物足りない面もあるが
これ以上深くなるとまた読みにくい本になるのだろうと思う。
民事専門のはずなのにこんな本を読んでしまうと
刑事事件を担当したくなる(^^;

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2001 4/1
法医学、自然科学、法学、その他
まろまろヒット率3

中坊公平 『中坊公平・私の事件簿』 集英社 2000

34日間にわたる東京滞在から帰ってきた、
らぶナベ@ネコのホームズが他人行儀でさびしんぼ倶楽部(T_T)

さて、『中坊公平・私の事件簿』中坊公平著(集英社新書)2000年初版。
東京在住中に市ヶ谷の中大大学院の中で読み終えた、法学関係で50冊目の本。
弁護士・中坊公平がこれまで関わった事件の中から
印象深い14の事件を取り上げて書いている自伝的な一冊。
掲載している事件数自体は14と少なく感じるが
「この本が私の墓標」と言い切っているだけあって
森永ヒ素ミルク事件、豊田商事事件、豊島事件、住専事件などの
戦後史に残る大きな事件だけでなく小さな市場の立ち退き補償事件まで
彼の弁護士人生に影響を与えた事件を紹介している。

様々な読み方ができる本だろうが僕は彼の人間や物事に対する
本質的な希望感や明るさやというものを強く感じた。
特に豊田商事事件や豊島事件などの大きな事件ほど
この考えが貫かれているように感じられる。
森永ヒ素ミルク事件で彼が読み上げた冒頭陳述が掲載されているが
彼が「遅れてきた青春」と呼ぶように僕自身も強い感動を感じた。
人に対して明るさを持つ人間が活躍するというのは先行きが明るいだろう(^^)

以下は印象に残った彼の言葉・・・
現場さえ知っていれば裁判も勝つし客も来る(中略)私にはツテもコネもない。
ましてや不勉強で特に法律に強いわけでもない。
そんな私がこの世界で生きていくためには、
誰より現場をしりぬくしかないんだ。
<H鉄工和議申立て事件>

依頼者が自分の事務所に来る時にはすでに仮面をかぶって入ってきています。
だから依頼者のほんとの素顔というのは依頼者が生活しているところへ
行ってこそ初めてわかるものなのです。
<M市場立ち退き補償事件>

この事件の被害者は誰や。赤ちゃんやないか。
赤ちゃんに対する犯罪に右も左もない。
<森永ヒ素ミルク中毒事件>

当事者の代理人がそもそも事件をどのように考え、どのように進行させ、
どのように終結させるのかということについて、
今のように裁判所任せであってはならない(中略)
弁護は迫力をもっていないとだめ。
<小説のモデル名誉毀損事件>

どうやって被害者の費用負担を最小限に抑え、
かつ正しい調査・鑑定結果を得られるのかということを見出す。
そういうことも弁護士の仕事の中に入ってくる。
<自転車空気入れの欠陥による失明事件>

弁護士が扱う「商品」というのは「人の不幸」というものから出発している
わけです。しかし「人の不幸」というものをどう処理するかというのは
限りなく難しい(中略)要するに人を見て法を説かないといけないのであり、
たえず万人に対して同じ答え、態度で接するという方がむしろ間違っている
<看護学校生の呉服類購入契約事件>

結局、事件を手がける時に弁護士にとって一番大事なのは、
同じ目線でものがみられるかということなのです。
これはどんな事件を手がけるにしても一番必要なことなんです
(中略)人間、粘りとひたむきさが大切です。
<金のペーパー商法・豊田商事事件>

われわれは単に豊島にいて、そしてそれがテレビや新聞に載せられて、
そして公害調停委員会に届くというだけでは目的は達成できない。
香川県の知事が謝罪しないということは香川県の皆さまが
やっぱり承知されていないからだ(中略)それには自分たちが
まず小豆島の土庄町から、そして小豆島から、
われわれの願いというものを本当にわかってもらわなければならない。
<産業廃棄物の不法投棄・豊島事件>

世の中は理屈や筋書きだけでは動きません。
情熱、エネルギーというものが必要です。
住管機構の仕事も見通しがないのに出発してはいけないというのではなく、
見通しがなくとも出発すべきだと考えました。
なんの見通しもないまま出発したのに(中略)何千億も回収できるなんて
奇跡だと言う人もいますが、人間、退路を断って懸命にやれば
世の中は動くものなのです。
<不良債権・住専処理事件>

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2001 3/25
法学一般、ドキュメンタリー
まろまろヒット率4