主に自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorder, ASD)を中心にした、発達障害について、主に保護者と教育者向けに解説している。
小児科医である著者は、30年以上にわたる臨床経験があるため、具体歴として臨床経験が添えられているのが特徴。
そうした豊かな経験則があるからこそ、なぜそこまで断定できるのか?、2015年初版から9年経った2024年現在ではどうのなのか?、と疑義を感じるところもあった。
その点でも、自閉スペクトラム症 (Autism Spectrum Disorder, ASD)を中心とした発達障害の把握の難しさをあらためて考えさせられた一冊でもある。
以下は、チェックした箇所 (一部要約含む)…
◯本書の目的は、「発達障害を克服する」でも「発達障害をなおす」でもなく、発達障害とはどのような世界をもっているかを「理解」し、どのような生きづらさがあるのかに「共感」し、社会生活を少しでも快適に過ごすことができるようにどうしたらよいかを「ともに考える」ための入門書
<まえがき>
☆ASDの子どもには、顔を見ながら話を聞くという難題を要求しなければいい
→目を見るなら見る、話を聞くなら聞くと1つの要素に分けてあげた方がやりやすいということを、指示する人に分かってほしい
→目を見ることを要求するなら、話を聞いてもらうことはあきらめ、話を聞いてもらいたいなら、目を見なくてもよいとすることが大切
→どうやったらいちばん人の話が聞けるかという方法は人それぞれ
→まず第1段階として、本人たちがいちばん人の話を聞くことができると思うやり方でやってもらうことを、周りの人たちが許してあげる環境づくりが大切
<1章 発達障害ってどういうこと?>
☆ASDの子どもにとって、大人が近づいてくるときは怒られるときだと間違って学習してしまう
→まずはASDの子どもと大人との間により関係をつくってください
<2章 自閉症spectrumの子どもたちの「問題」って?>
☆ASDの子どもは集団から離れた方が、集団をよく観察できる
→ASDの子どもの情報処理は、ものを細かいパーツでとらえる特性があるから、集団の中に混ざってしまうと、気が散って集団やそのなかの人の動きを全体的に捉えられない
→逆に言うと、ASDの子どもの通常の発達というのは、幼児期には集団行動ができないということ
<3章 自閉症スペクトラムの子どもたちの「育ち」を支える>
☆こだわりはその人の本質的な部分なので、「こだわりをなくす」ということは考えないで、それを使って分からせてあげるようにする
<3章 自閉症スペクトラムの子どもたちの「育ち」を支える>
2024 9/1
ASD、発達障害、発達神経症、精神障害
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