奇蹟の存在を探求する探偵・上苙丞と、その債権者・姚扶琳(ヤオ・フーリン)の元に、十数年前に起こった不可解な事件の関係者が訪れる。
不可解な事件の真相はいったい何だったのか、どうすればそのような可能性がありうるのか。
様々な登場人物が、その可能性を仮説を立て、探偵・上苙丞は「その可能性はすでに考えた」と反証していくが…
可能性(仮説)と反証(その否定)を中心にしたミステリー小説。
論理性の戦いというところに面白さを感じた。
また、最後に探偵・上苙丞が立てた仮説が一番心が暖まるものというのも、印象に残った。
ちなみに、探偵・上苙丞の言動や不合理な行動原理(彼の場合は奇蹟を信じる)など、まるで自分を見ているような感覚になった。
あまりに似ているので、探偵・上苙丞が思考する際の癖である「憂思黙想(ブラウンスタディ=Brown Study)」※を自分もするようになった。
ちょっと影響を受けてしまった一冊。
※:右手で片目を防ぐ=片目を塞ぐのは不要なものを見ないため、片目を開けたままなのは見えざるものを捉えるため。
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2024 6/1
ミステリー小説
まろまろヒット率4
“井上真偽 『その可能性はすでに考えた』 講談社 2018” への1件の返信