Archive for the ‘政策学’


『政策科学と政治過程論』 佐藤満著 政策科学 199301.08.98

政策形成論のテスト勉強のために必要に迫られたことと、
4日につっちーと会ったときにラスウェルの話題が出たことをきっかけに
読み直した佐藤満教授の論文。
主にサバティールのまとめた政治学の中で政治過程論がいかにして
政策過程論に移行してきたのかを解説した論文。
一番根幹となる部分は「政策とは政治過程のアウトプットであり、
あくまで政治過程の従属変数である。
故に政策自体を分析するのではなく、政治過程を分析することが最優先」
とした今までの政治過程論に対して、ロウィが今までの独立変数
(政治過程)と従属変数(政策)を逆転させることによって
より深い議論ができると打ち出した政策過程論について述べている部分
(アリーナアプローチの大元がこれ)。
なんだ、そんなことかと単純に思うかもしれないがこれを押さえていないと
政策形成論はわからないぞということだろうか。
独立変数はあくまで政策でそれによって従属変数たる政治過程が
変化するという視点は政策形成論を語る上で外せないから。
また、ラスウェルの政策科学の定義「その自体の政策問題に関係するデータを
取りそろえ解釈を与えつつ、政策形成と政策執行の過程を説明することに
関わる学問」というのは今でも有効なのだろう。

1998 1/8
政策学、政治学
まろまろヒット率3
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『日本の政治力学―誰が政策を決めるのか』 中野実著 NHKブックス 199303.31.97

佐藤ゼミのとりあえずの輪読書。
日本の公共政策の政策形成を中心に意思決定のさまを
視点を変えながらアプローチしている。
『現代日本の政策過程』(東大出版)の簡単版という感じの本。
特に戦後、日本の政治がどう変化していったかをわかりやすく解説している。
政府・与党幹部政治モデルの中の官邸政治(中曽根内閣)や
永田町政治モデルの族議員政治システム、ムード主導の世論政治などは
きちんとまとめられていて今まで断片的に知っていた項目について
理解が深まったと思う。
印象に残ったのは、日本の政治はダメだとか政治家が悪いとかいう論調を
よく耳にするしそれが一般論になっている。
しかしでは実際にどう悪く、そしてそれはどうしてなのか、
という説得力ある洞察にもとずいた論調があまりにも少ないというところと、
この責任はマスコミ報道もまた一役買っているというところ。
(政治もマスコミ報道も第三者的チェック期間が無いと言うところは同じで
一般の人々にあやまった認識を深めるばかりだ)

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1997 3/31
政治学
まろまろヒット率4
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『決定の本質』 グレアム・T・アリソン著、宮里政玄訳 中央公論社 197702.13.97

言わずと知れた政策学の数少ない古典。
名著中の名著として有名で一回生の時から一度は読んでみたいと
切に思っていた一冊。
キューバ危機における決定の本質を第一モデル(合理的行為者)、
第二モデル(組織過程)、第三モデル(政府内政治)の三つの視点から
アプローチしている。
まず各モデル理論を先に述べた後で、その理論にもとづいて
キューバ危機の決定を追っていってくれているので、読んでいて退屈しない。
第七章「結論」では、三つのモデルを比較検討していてわかりやすい。
その第七章によると「第一モデルはより広い脈絡、
より大きな国家的パターン、そして共有のイメージに焦点を当てる」、
「第二モデルは、情報や選択肢や行為を生み出す組織的ルーティンを
明らかにする」、「第三モデルは、政府の個々の指導者と、
主要な政府の選択を決定する指導者間の政治のより細かい分析に焦点を
当てる」と、それぞれのモデルでもその視点や結論はかなり違い、
お互いに相互補完(ををを!「補完」(^^))的であるとしている。

また、「これから発展しようとする科学には一般理論を要求する傾向が
みられる。この要求を満たすために、理解を犠牲にした一般化を無理に行う
傾向が強い。即席に一般化するよりも、部分的パラダイムを精密化し、
関連する行為の種類を明確化することの方が、限定的な理論や命題を
発展せしめるみのり多い道であろう」とアリソンが
あとがきで書いていることは、とても印象深い。
政策系学部や新しい学問領域を学ぶ人間に対する彼なりの示唆が
ここにはるように思う。
ちなみに注釈の多さは今まで読んだ本の中で間違いなくトップだ(笑)

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1997 2/13
意思決定論、政治学、歴史
まろまろヒット率5
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