Archive for the ‘エッセイ’


『増量・誰も知らない名言集イラスト入り』 リリー・フランキー著 幻冬舎文庫 200611.15.06

この前、弊社のある一角で「倖田來未はアイドルかどうか?」で議論している場面をかいま見て、
日本って平和だなとあらためて思った、まろまろ@misonoは未だにアイドル路線なのは疑いの無いところですな(w

さて、『増量・誰も知らない名言集イラスト入り』リリー・フランキー著(幻冬舎文庫)2006。

名言集・・・と言っても偉人による言葉ではなく、「日常生活の中で無意識のうちに口をついて出たような言葉(略)
荒削りなまま、ためいきと一緒に押し出されたような、本心のかたまり」(まえがき)としての39個の”御言葉”と、
それをめぐる人間模様をエッセイ風に紹介している一冊。

読んでみると、まず読み物として面白い。
痛いものコレクター的に興味深い痛々しいエピソード集と、その顛末で出てくる人々の言葉は、生々しい力強さを感じるものが多かった。
また、各エピソードの最後にはその”御言葉”に英訳も添えられているけれど、それが文脈を組み込んだもので笑えてしまった。

面白いなと思ったのは、著者は人にインタビューする時には必ず
「今まで、誰かに言われた言葉の中で、一番傷ついた言葉は何ですか?」と聞くようにしているらしい。
こう聞かれると、誰もが一拍あく瞬間がある。その一拍あいた時の表情に漂う、その人の素を顕微鏡でキャッチし、心の深淵を覗きたいらしい。
自他共に認める人間研究家だけあって面白いやり方だと思った。
(著者自身は自分でも嫌なやつだと自覚しているようだけどw)

ちなみに「もし、本当に才能というものがあるのだとして、その最低限の才能とは自分に出来ることを見つけることではなく、
自分には出来ないことを発見できる目である」と述べていたのは妙に納得してしまった。
そして「最後に残ったものに全神経を集中すればなんとかなるものなのである」と言っている箇所は、
この本の中で一番の教訓めいたものとして受け取った。

総じて面白かったけれど、最後の方の名言はあんまりインパクトが無い、パワーダウンしたものが続いたのが少し残念だった。

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2006 11/15
名言集、エッセイ
まろまろヒット率4

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『最後の親鸞』 吉本隆明著 ちくま学芸文庫 200205.20.05

飲み屋さんで合コンしてるテーブルはどんなに遠くからでもすぐわかる
らぶナベ@ああいう場って独特のオーラを発しているのはなぜなんだろう?と思っています。

さて、『最後の親鸞』吉本隆明著(ちくま学芸文庫)2002。

僕に信仰心は無いけれど、我が家は浄土真宗(西本願寺)なので
一度くらいは親鸞ものを読んでみようと友人に勧められて手に取った一冊。
非僧非俗の生涯をおくった親鸞の晩年に焦点を当てて彼の思想性に迫ろうとしている。

興味を持ったのが親鸞の生涯の中で北陸への追放から晩年の京都での著作活動の間にある
北陸と関東での布教時代がよくわかっていないというところだ。
そしてこのことにも関連して、親鸞の伝説を紹介しているのも面白かった。
27個の伝説をリスト化して、各派が自分の都合に合わせてどの伝説を組み合わせたのかが
一覧してわかる「伝説組み合わせ表」が興味深かった。

昔から僕にとって親鸞は「肉を食べるのとHをするのがやめられなかった」(肉食妻帯)ことや、
「良い人だって救われるんだから悪い人が救われるのは当然じゃん」(悪人正機説)などが印象にあった。
実は法然の方がすごくて、これほど有名なのは単に普及度の問題だけでは?という疑問も持っていた。
読んでみてこういう印象や疑問から来る関心をさらに高めてしまった。

以下はチェックした箇所・・・

○現世でたまたま善であるか悪であるかは、時間のとおい過去からやってきた宿縁によるものだから、
本人のせいではない(略)つぎにこのかんがえは、悪人こそは善人にもまして往生の正機をもつのだ、
というように徹底化されていった。
<和讃>

○伝説がつくり出される動機は< 聖化>したいという念慮と、一見これと裏腹な共同の< 必要性>である。
伝説の< 真>は、至上化された愛惜と極端な有用性から成っている。
<親鸞伝説>

○絶対的な距たりを縮めようとする行為は、
遠まわりの善であるという逆説の完成こそが親鸞の教理的な精髄であった。
<教理上の親鸞>

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2005 5/20
宗教、仏教、歴史、エッセイ
まろまろヒット率3

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『本郷界隈―街道をゆく37』 司馬遼太郎著 朝日文庫 199610.03.04

ナニゲに散歩が好きな、らぶナベ@人生自体がぶらり途中下車気味です。

さて、『本郷界隈~街道をゆく37~』司馬遼太郎著(朝日文庫)1996年初版。

歴史散歩エッセイ「街道をゆく」シリーズの東京都文京区本郷周辺の巻。
本郷周辺の所縁の地を著者が歩いてその由来や歴史を語っている。

僕は去年から小石川三丁目に住んで本郷三丁目に通っているので(まさに本郷界隈)、
著者が歩いて所縁を語る場所は肌感覚で馴染みがあるところばかりだった。
普段何気なく通り過ぎているところが舞台のエピソードを知るというだけでも楽しめた。

本郷界隈は坂と路地が多くて20年来の不動産屋さんでも道を間違えるほど入り組んでいる。
(部屋選びの時の内観で実際に見かけた)
そんな路地裏の気づかないような場所に夏目漱石、森鴎外、坪内逍遙、樋口一葉、
正岡子規などの明治の文豪の所縁があったりするのがおもしろい。
前から本郷界隈は「明治の匂いが残る下町」っという感じがしていたが、
この本を読めば本郷界隈のいま見ている風景とかつての風景が重ね合わせられて
立体的にその土地に立っているような気持ちになれる。

実はこの本も調べもので立ち寄った本郷の真砂図書館で見つけて借りたものだが、
その真砂も正岡子規や坪内逍遙の所縁としてこの本に出てきたりする。
そんな文脈を重ね合わせられる所縁本が僕はナニゲに好きだ。

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2004 10/3
歴史、エッセイ
まろまろヒット率4
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