Archive for the ‘経済学’





『[日経225/日経225ミニ]日経先物取引の戦い方』 小竹貫示・持田有紀子著 アスカ・エフ・プロダクツ 200707.01.08

2年ぶりにスタバの株主総会に出席した、まろまろ@今年はバウムクーヘンが出ました(^^)v

さて、『[日経225/日経225ミニ]日経先物取引の戦い方』小竹貫示・持田有紀子著(アスカ・エフ・プロダクツ)2007。

この5月から日経225miniをはじめたので、自分の取引を振り返る目的で手に取った一冊。
そもそも僕が日経平均先物をはじめた理由は・・・
1:日経平均という大きな経済の流れを扱える
2:下落局面でも積極的行動が取れる
3:リスクが明確になっている
・・・という3点から。
特にこれまで現物の株式取引ではスルーしていた機会にアクションを起こせる点に魅力を感じたため。
ある程度慣れて、区切りとなるSQ(Special Quotation)も経験したので復習の意味で読んでみた。

内容は、日経先物取引についての大きな解説と指標の読み方、実務的なテクニカル面まで一通りまとめられている。
特に「市場のことは市場に聞け」という点が強調されている。
指標もファンダメンタルもテクニカルも後付けで説明するためにあるもので、「値だけが全てを語っている」としている点や、「自分の都合に相場は合わせてくれない」という点は時々忘れがちになるので心に留めた。
(分析して先を読まなくてはいけない取引の宿命でもあるけれど)

また、日本の市場の後進性についての指摘も多いのが注目された。
確かに日経平均先物は東京市場がマザーマーケットのはずなのに、シカゴのCME(Chicago Mercantile Exchange)と取引時間の長いシンガポールのSGX(Singapole Exchange)が連携しているため、東京市場は使いにくいものになっている。
Japan Passingの理由はこうした世界に立ち遅れた点にあることは僕も実感しているところなので思わず納得。

読み終えてみると、日経225先物について復習できたし、考えさせられる点もあった。
ただし、こういう本では重要な誤字脱字が目立ったのでまろまろヒット率は低め。

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2008 7/1
投資、実用書、経済
まろまろヒット率2

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『外国為替の知識 <第2版>』 国際通貨研究所編 日本経済新聞出版社 200711.20.07

まろまろ@趣味は健康と長寿なので126歳まで生きようと思っています(^_-)

さて、そんな『外国為替の知識 < 第2版>』国際通貨研究所編(日本経済新聞出版社)2007。

日経文庫シリーズの外国為替の基本的な解説書。
為替の知識は普段から市況や経済ニュースで触れているものだけど、漏れや誤解があるといけないし、
前に読んだ『為替がわかれば世界がわかる』が中立的では無かったので、
教科書的な手堅い本を読んで自分の知識を体系化させようと手に取った一冊。
ちょうど今年、大幅に改版したという鮮度も選んだ理由の一つになった。

内容は知識の体系化のために読んだこともあって、特に目新しいと思うことは無かった。
ただ、購買力平価説は単純過ぎる欠点はあっても長期的な分析では欠かせないことや、
チャート分析は相場が新しい展開をする時はあまり意味がないというのは、
忘れがちになりやすいけれど重要な点だとあらめて思った。

また、世界最大の外国為替市場は今もぶっちぎりでロンドン市場だけど、その理由の一つにロンドン市場の取引時間が・・・
・アジア・中近東の金融市場の遅い時間
・ヨーロッパの金融市場と同じ時間
・ニューヨーク市場の早い時間
・・・とそれぞれ重なっているという地理的な要因を指摘しているのは面白かった。

他にも、COFFEE BREAK(コラム)で紹介されていた”A trend is a friend.”という格言は語呂が良くて気に入った。
本当にそうなれれば理想だけど(^^;

読んでみてあらためて思ったのは、外国為替はとにかく複雑な取引や計算が多い。
グローバル化が進む現在の世界経済の結晶が為替市場と言えるけど、
そもそもEUROのように統一通貨があればそんな面倒なことはしなくていい。
歴史的な視点に立てば、20世紀初頭の現在は世界の市場が統合に向かって緊密化する過渡期であるとも言える。
僕は126歳まで生きるつもりだけど、生きている間に世界統一通貨&市場を見ることになるのか、それとも別のシナリオを見るのか。
また長生きの楽しみが一つできた(^_-)

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2007 11/20
経済、投資
まろまろヒット率3

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『為替がわかれば世界がわかる』 榊原英資著 文藝春秋 200211.11.07

人生の冬の時代に力を蓄えようと思う、まろまろです。

さて、『為替がわかれば世界がわかる』榊原英資著(文藝春秋)2002。

僕は株をはじめた1999年から市場の参加者になっている。
この間、世界の市場が相互依存の度合いを強めていることを肌感覚で実感しているのだけど、
そうしたグローバルにつながる世界を直接的に現しているのが、やはり為替市場であることは間違いない。
大阪にいる間に、そんな為替市場について勉強しようと手に取った為替の解説書。

この本の著者は、かつて大蔵省国際金融局長として為替介入を指揮して「ミスター円」と言われた人物。
政策介入当事者の視点で、1990年代の為替市場で大きな役割を果たした
ジョージ・ソロス、ロバート・ルービン、ローレンス・サマーズなどとのエピソードを折り込んでいる。

こういう本にありがちな自慢臭はするのだけど、ところどころになるほどと思うところもあった。
たとえば、「ファンダメンタルズだけ分析しても結局はトートロジー(同義反語)になる」というのは納得したし、
ヘッジファンドの巨匠、ジョージ・ソロスがカール・ポパーの「開かれた社会」に大きな影響を受けて、
その投資スタンスの基本を”Fallibility”(誤謬性)と”Reflexivity”(相互作用性)に置いているというのは興味を持った。

また、ヘッジ・ファンドをまるでハゲタカのように批判する人々もいるけれど、
不良債権などの高いリスクを取る人たちがいるから市場が活性化するのも事実で、
「自分たちが不良債権を処理できないのに外資を攻撃するのはフェアではない」と言っているのは共感できた。

金融理論につていも、「理論はある種のストーリー」であり、星々を組み合わせて星座をつくり、
それにまつわる神話をつくった神話創造と似ている、としているのは言いえて妙だと感じた。

その他でも『世界経済の成長史1820‐1992年』(マディソン、2000)によると、
1820年時点でのGDP規模別ランキングの1位は中国で、2位はインドになっているのも興味深かった。
確かに国の規模や歴史を考えれば当然で、両国の台頭をいまさら驚異に考えなくてもいいじゃんと思ったりした。

ちなみに、この本は中立的な解説書ではなく、市場介入に否定的な新古典派経済学への評価が辛かったり、手前味噌な部分も多い。
そういうのを可愛いとみてあげることのできるひと向きかもしれない(w

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2007 11/11
経済、投資
まろまろヒット率3

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『マーケットの魔術師 - 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』 ジャック・D. シュワッガー著、横山直樹訳 パンローリング 200112.23.06

友達に誘われて年末は宿坊プレイをしようかと思っている、まろまろ@オススメあったら教えてください(^_-)

さてさて、宿坊にいこうかと言った矢先から世俗の生々しさ本をば(^^;
『マーケットの魔術師 - 米トップトレーダーが語る成功の秘訣』ジャック・D. シュワッガー著、横山直樹訳(パンローリング)2001。
原題は“Market Wizards: Interviews With Top Traders”(1989)。
1980年代に活躍し、成功をおさめていたトレーダーたちに対するインタビュー集。

初版の時期を考えてみれば個々の事例や状況はさすがに古いものがあるけれど、インタビューで語られている内容は投資の心構えや姿勢に関することがメインなので考えさせられるものが多かった。

中でも興味深かったのは、取り上げられている投資家たちはみんな個性的ということもあって、それぞれまったく違う手法を採用しているけれど、共通点として誰もが過去に大失敗を経験している点だ。
そして、もう一つの共通点、自信と忍耐力によってその大失敗から学び、乗り越えて来た姿にはちょっと親しみを感じてしまった。
また、自分が関わっているからということもあって先物や為替よりも株式トレードについてのインタビュー、特にマーティ・シュワルツのインタビューはヒントになると感じるものがあった。

思うに人文・社会学系のネタは中途半端にまとめるより、生に近いインタビュー集の方が得られるものが多いときがある。
特に市場を相手にしているトレード名人たちが、なぜ名人になったのかについては一般化するよりもインタビューの方が説得力がある。
この本は市場の難しさ、そしてそれに立ち向かう人たちの熱さを感じさせてくれるものでもあった。

ちなみにこの本は新大塚の朝オフでよく投資の話題が出る若旦那から一押しと貸してもらった一冊でもある。
読書日記アーカイヴを見直してみると、1999年以来の通読した投資本だった。
あれからITバブルやライブドアショックなど、いろいろあったことを思い返すとちょっと感慨深かった。

以下はチェックした箇所(一部要約&重要と思われる順)・・・

☆トレードで成功するためにはいかに損失をしないようにするかであって、損を恐れることではない
<第四章 フロアからの視点:ブライアン・ゲルバー>

☆損切りを覚えなさい(略)もう一つ、資金が二倍、三倍と増えるまでポジションのサイズを大きくしないこと
<第二章 株式トレーダー:マーティ・シュワルツ>

○トレーダーの差をわける能力は、今日とはまったく異なった世界のことについて想像できる能力とそれが現実的にあり得ると考えられる能力
<第一章 先物と通貨:ブルース・コフナー>

○間違いを受け入れることができるようになった時から勝者になった(略)
勝利はいつも目前にあるという信念で臨めば、損も痛くはなくなる
<第二章 株式トレーダー:マーティ・シュワルツ>

○損を一気に取り返そうとすれば、ほとんどの場合大失敗する
<第二章 株式トレーダー:マーティ・シュワルツ>

○強烈に稼いだ後は、むしろ小さなポジションで軽く流すようにしている
→大きな損はいつも大きな利益に続いて起こるものだ
<第二章 株式トレーダー:マーティ・シュワルツ>

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2006 12/23
投資、経済
まろまろヒット率3
確実 投資

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『進化経済学のすすめ―「知識」から経済現象を読む』 江頭進著 講談社現代新書 200204.05.06

せっかく言問通りの近くに引越したんだからと「谷根千」を開拓しようと思っている、
らぶナベ@おススメスポットやお店情報あれば教えてくださいな。

さて、『進化経済学のすすめ―「知識」から経済現象を読む』江頭進著(講談社現代新書)2002。

タイトル通り進化経済学の概要書だろうと思って手に取った一冊。
確かにスペンサーやハイエクの紹介などはされているけど、進化経済学の定義や概要が曖昧で、
その上に後半部分はタイトルとあまり関連しない内容のような気がした。

通し読みした中で目にとまったのは「ラマルク、マルサス、ダーウィン、メンデルなどの近代進化論の源流を作った人々は、
みなキリスト教関係者だった」(第1章:進化する社会)というところだ。
単なる歴史の皮肉なのか、それとも何か理由があるのかに興味を感じた。

以下、チェックした箇所(一部要約)・・・

○制度=人々の行動をルーチン化することによって近未来の不確実性を現象させるもの
企業家精神=近未来の不確実性に対して直接向かい合うもの」
<プロローグ>

○進化論とは事後的な視点から、淘汰された理由を考える学説であることはしばしば見過ごさている
→ただしくダーウィン的進化論を理解すれば、生き残ったものが合理的か否かは語ることができず、
生き残ったものが単に環境変化に対して中立的であったということが言えるだけ
<第1章 進化する社会>

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2006 4/5
進化経済学
まろまろヒット率2
経済 本 ランキング

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『歴史入門』 フェルナン・ブローデル著、金塚貞文訳 太田出版 2002(3版)04.20.03

アレンジものが流行っているからといってUAが歌う『もりのくまさん』はやりすぎだと思う、
らぶナベ@”NHKみんなのうた”で聴けます(^^)

さて、『歴史入門』フェルナン・ブローデル著、金塚貞文訳(太田出版)2002年3版。
原題は『資本主義の活力』(”LA DYANAMIQUE DU CAPITALISME”)で、
著者はアナール派として有名な歴史学者兼思想家。
この本は彼の代表作『物質文明・経済・資本主義』を著者自身が要約して紹介している。
実はこの『物質文明・経済・資本主義』は「共依存的生滅の論理の探求」という
何だかよくわからないけど熱い名前の講義(学際情報学特殊講義)のテキストになっている本。
面白そうな本だけど分厚いのが六巻もある大著なので、
全体像を把握するためにまずはダイジェスト版のこちらを手に取った。
(親本の方はどうしても飛ばし読みして読書メモを残せないからという意味もある)
この『歴史入門』は親本とまったく同じ章立てから構成されている上に、
いま読んでいる場所が親本ではどこなのかという注釈までついているという
僕のような読者にとっては完璧なダイジェスト版。

著者は緻密で膨大な資料の上に当時の社会のうねりを再現させることに定評があるけど、
この本でもその片鱗は十分に感じられてダイジェスト版にありがちな安物臭さはなかった。
文中で「食べ物や暮らしの話だって、有名な事件や人物の話と同じくらい重要じゃん」
っと述べているところは(ナベ語訳from第1章:物質生活と経済生活の再考ー2:物質生活)、
彼の本領発揮というところだろうか(^^)

以下はチェックした箇所(一部要約)・・・

○歴史的事象の時間性
 ・「短期持続」=一回限りの歴史的事実「事件」
 ・「中期持続」=時々刻々動きながらも一定の周期を示す「複合状況」
 ・「長期持続」=事件や複合状況の深部にあって、ほとんど動かない「構造」
<第1章:物質生活と経済生活の再考ー1:歴史の深層>

○私が出発したのは日常性であった(中略)
 こうした行為=慣習的行動(la routine)を行なわしめる刺激、衝動、模範、様式、
 あるいは義務は、われわれが思っている以上に多くの場合、
 人類史の起源にまで遡るのである。
<第1章:物質生活と経済生活の再考ー1:歴史の深層>

☆物質生活とは、長い歴史を背負った人類が、まさに内臓の中に吸収するように、
 彼自身の生に深く合体させているものであり、
 そこではあれこれの過去の経験なり興奮なりが、
 日常生活の必要性、凡庸性となっているのだ。
 そうであるが故に、誰もそれに注意をはらおうとはしない。
<第1章:物質生活と経済生活の再考ー1:歴史の深層>

☆貨幣は、それを交換を促す手段のすべてを指定するものと解すれば、
 非常に古い発明である。そして交換のないところには、社会も存在しない。
<第1章:物質生活と経済生活の再考ー2:物質生活>

☆つねに再審をせまられる、過去/現在、現在/過去の弁証法こそが、
 まさしく、歴史そのものの核心、その存在理由なのかもしれない。
<第2章:市場経済と資本主義ー2:資本主義という用語>

○資本主義、それは(略)普通ほとんど利他的なものではない目的のために行われる、
 資本投入という絶えざる賭けのあり様そのものに他ならない。
<第2章:市場経済と資本主義ー3:資本主義の発展>

○交換のタイプ
 1:次元の低い、透明であるがゆえに競争原理の働くもの
 2:高度で洗練され支配的なもの
 →この二つはまったく別のメカニズム&経済単位(資本主義の領分があるのは2の方)
<第2章:市場経済と資本主義ー3:資本主義の発展>

○ヨゼフ・シュンペーターが、企業家をデウス・エクス・マキナ(救いの神)とみなすのは間違いである。
 決定的なものは全体としての働きであり、あらゆる資本主義は、
 何よりも、その下の経済に見合ったものでしかない。
<第2章:市場経済と資本主義ー3:資本主義の発展>

○16世紀末の、地中海から北海への中心の移動は(略)
 新興地域の旧勢力に対する勝利を意味するだけである。
 (略)マックス・ウェーバーの誤りとは、そもそも資本主義の役割を、
 近代世界の推進力として過大評価してしまったことに根本的に起因するように思われる。
<第2章:市場経済と資本主義ー4:資本主義発展の社会条件ー国家、宗教、階層>

○資本主義は優れて、頂点における、あるいは、頂点を目指した、
 経済活動から生まれるものに他ならないということである。
 それゆえ、この高空飛行(大規模)の資本主義は、物質生活と、
 まとまりのある市場経済という二重の層の上を飛翔し、
 それは高利潤の層をなしているのである。
<第3章:世界時間ー4:産業革命>

○すべての客観科学の前には、つねに、発見されるべきアメリカ大陸が横たわっているのだ。
<第3章:世界時間ー4:産業革命>

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2003 4/20
歴史学、経済史
まろまろヒット率3

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『オデッセウスの鎖―適応プログラムとしての感情』 R.H.フランク著、山岸俊男監訳 サイエンス社 199504.17.03

最近は屋号(?)で「まろまろさん」と呼ばれたりもする、らぶナベです。

さて、『オデッセウスの鎖ー適応プログラムとしての感情ー』
(原題”Passions within Reason-The Strategic Role of the Emotions-”)
R.H.フランク著、山岸俊男監訳(サイエンス社)1995年初版。
前に読んだ『マインドー認知科学入門』の中で「合理的思考プロセスでも感情は重要だ」
と述べられているところが一番面白かったと言うと佐倉助教授が貸してくれた一冊。

この本では自己利益追求(感情は合理的判断の邪魔)という経済学の前提条件を
感情の重要さに注目しながら修正しようとしている。
合理的自然人という考え方や利潤追求モデルは前々から批判を受けているけれど、
経済学者が経済学的アプローチから感情の重要性を考察している点が面白い。
(著者は経済学者だけど訳者は社会心理学者という点もユニーク)
だから自己利益追求モデルを否定しているわけではなく、
利益追求の意味と過程をもう一段階広くとらえようとしている。
読んでいるとちょっと無理っぽい展開だと感じる箇所もいくつかあるけれど
「その理論に反するデータを示されただけでは重要な理論は変わらない」から、
「事実により良く合致する代替理論が提出される必要がある」として
この本を書いている著者の姿勢はすごく好感が持てた。

以下はチェックした箇所の抜粋(一部要約)・・・

☆私は(略)感情が自己利益追求にうまく役立つと考えている。
 ただしその理由は、感情に駆られた行為が隠された利益を生み出すからではなく、
 合理的行動によっては解決できない重要な問題が存在しているからである。
 そういった問題の特徴は、自分に不利益な状況になっても行動を変えられないように、
 自分の行動をあらかじめ自分で縛りつけておかなくては解決できない点にある。
 →オデッセウスの故事に
<1章 自己利益を越えて>

☆「自己利益追求モデル」=人が常に効率良く自己利益を追求しようとする視点
 「コミットメント・モデル」=一見非合理な行動がコミットメント問題の解決に役立つ
               感情傾向だとする視点
<1章 自己利益を越えて>

○コミットメント問題は、後で自分の行動を変えられなくするよう、
 自分の行動をあらかじめ一定の方向に縛りつけておくと得になる場合に生じる。
 →誤魔化し、抑止、結婚など
<3章 道徳感情の理論>

☆道徳感情は報酬のメカニズムを微調整し、特定の状況で将来の報酬やペナルティに
 もっと敏感にさせるための荒削りな試みとして考えることができる。
<4章 評判>

○さまざまな不快感情を避けたいという欲求が、道徳行動を引き起こす主要な要因。
 (ケーガン)
<8章 道徳を身につける>

○愛について思慮深い人は、愛することができない。(ダグラス・イェーツ)
<10章 愛>

○判別フィルターがなければ、環境からもたらされる刺激はわれわれを圧倒してしまうだろう。
 脳は実際に意識されているよりもずっと多くの情報にアクセスしている、
 それらの情報の多くは意識されていないけれども、だからといって、
 感情や行動に何の影響も与えないわけではない。
<10章 愛>

○感情にもとづく行動はコストをともなっているように見えるが、
 そういった行動が必ずしも物質的に不利になるとは限らない。
<11章 人間の品位>

○全盛をきわめている理論は、その理論に反するデータを示されただけでは変わらない。
 事実により良く合致する代替理論が提出されてはじめて、
 既存の理論は本当の挑戦を受けることになる。(トーマス・クーン)
<12章 まとめ>

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2003 4/17
進化心理学、経済学、社会心理学
まろまろヒット率3
心理学 キャリア

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『競争の戦略』 M・E・ポーター著、土岐坤・中辻萬治・服部照夫訳 ダイヤモンド社 1995(新訂)10.27.99

NHK教育で放送されている『おじゃる丸』こそ合法ダウナーだと思う、
らぶナベ@見終わった後はあらゆるやる気を無くします(^^)

さて、今回はかなり手こずった『新訂 競争の戦略』ダイヤモンド社
M・E・ポーター著、土岐坤・中辻萬治・服部照夫訳(1995年新訂)っす。
タイトル通り競争戦略についてとてもダイレクトに書かれた本。
なまじマーケティングとか経営戦略とかいうことを口に出すなら
一度は読んでおかないとお話にならないとまで言われる一冊。
(確かに就職活動でこれ系の話をして恥をかく人間は読んでなかった)
学術書としては新しいしこれクラスの著者にしてはけっこう若いけど
すでにこの分野では古典的な地位を占める学術書になっている。
でもやたらと分厚いので読み始めるのにかなりの勇気がいる本でもある(^^;
現に僕はこの本を読み終わるのに約一ヶ月かかり、
線引き用のマーカーも3本ダメにした。
その上この本の本体自体だけで5631円もするという
まさに時間、労力、費用の三つがかかる大著。
そういう意味で今まで読んだ学術書の中ではヴェーバー著
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(岩波文庫)や
サイモン著『経営行動』(ダイヤモンド社)に匹敵する。
これで有益じゃなかったらポーターに不幸のメール送りつけちゃいます(^^)

具体的な構成としては全16章を3部構成に分けてる。
パート1(第1章~第8章)は「業界における競争の性質を決める基本原理」
として競争戦略の基本的概念や分析手法について一般化している。
この本の根幹を成している重要な部分、理論的主柱にあたる。
パート2(第9章~第13章)は先端業界や衰退業界などのそれぞれ具体的な
業界環境の中で競争戦略をつくるのに必要な業界分析方法を述べている。
ここの部分は応用編というか自分が注目したり置かれている状況に応じて
見直せるようになっている。ガイドブック的な使い方もできる便利な所。
パート3(第14章~第16章)は拡大戦略や統合戦略のように競争戦略において
採用される主要な戦略についてタイプ別に検証している。
総じてパート1とパート2がとても重要だと感じた。
パート1は基本的な理論・概念構築を担う学術書としての性質があり、
パート2は各業界ごとに対する解説書としての性質がある。
一粒で二度は使える確かに手がかかるだけの一冊になっている。
僕的にはパート3はおまけ的なイメージを受けた。

以下は気になってチェックしたところと必要を感じて要約した部分・・・

○”本書の概要”
<戦略策定の古典的方法について>
目的と手段とを区別することで、戦略の本質はとらえられる。

☆「首尾一貫性の検証項目」
1:内的な一貫性があるかどうか
・目標1つ1つが互いに達成可能か。
・重要な運営ポリシーは目標に合致しているか。
・重要ポリシーは互いに強化しあう関係になっているか。
2:環境と適合しているか
・目標とポリシーは業界の好機にうまく乗れるか。
・目標とポリシーは業界の脅威(競争相手の反撃も含めた)を、
 利用可能な企業資源で対処できる程度に抑え込めるか。
・環境がアクションを吸収して相手にさとられぬように、
 目標とポリシーのタイミングがとれているか。
・目標とポリシーはより広範な社会的関心事にうまく対応できるか。
3:企業資源と適合しているか
・目標とポリシーは競争相手よりも会社で利用可能な資源に
 よくマッチしているか。
・会社の変化できる能力に応じたタイミングで、
 目標とポリシーがつくられているか。
4:コミュニケーションと戦略実行力はどうか
・目標は中枢実行担当者に十分理解されているか。
・目標とポリシーそれと実行担当者が責任を果たそうとする
 情熱との間に十分な一致があるか。
・戦略をうまく実行させるだけの十分な経営能力があるか。

パート1:競争戦略のための分析技法

○第1章”業界の構造分析法”
☆競争戦略をつくる際の決め手は会社をその環境との関係で見ることである。
・・・決め手はこれら外部要因に対するその能力の会社間の差違。

「競争を激化させる構造要因」
互いに代替可能な製品をつくっている会社の集団ーこれが業界である。
5つの競争要因ー新規参入の脅威、代替製品の脅威、顧客の交渉力、
供給業者の交渉力、競争業者の敵対関係の5つの競争要因が
一体となって業界の形相の激しさと収益率を決める。
戦略策定の立場ではそのうち一番強い要因が決め手になる。

「敵対関係の強さ」
競争業者間の敵対関係の強さは主に同業者が多いか
似たり寄ったりの規模の会社がひしめいている、業界の成長が遅い、
固定コストまたは在庫コストが高い、製品差別化がないか
買い手を変えるのにコストがかからない、キャパシティをふやすのは
小刻みにはできない、競争業者がそれぞれ異質な戦略をもつ、
戦略がよければ成果が大きい、撤退障壁大きいなどから決まる。

「参入障壁」
主に規模の経済性、製品差別化、巨額の投資、仕入先を変えるコスト、
流通チャンネルの確保、規模とは無関係なコスト面での不利、政府の政策、
参入に対して予想される報復、参入を抑える価格から決まる。

「撤退障壁」
資産の特殊化、撤退コストの高さ、政略的な関連性で問題を起こす、
感情的障壁、政府および社会からの制約から決まる。
☆最悪の例は参入障壁が小さく、撤退障壁が大きい場合だ。
状況が悪化しても業界のキャパシティは減らないから。

「代替製品」
現在の製品よりも価格対性能比がよくなる傾向を持つ製品、
高収入をあげている業界によって生産されている製品を示す。
これらに対しては抑え叩きのめす戦略をとるかそれとも避けられない
強敵として対処する戦略をとるか決めるべき。

「構造分析と競争要因」
☆効果的な競争戦略とは最良の防衛ポジションをつくること。
・・・競争要因の一番弱いところをみつけること、これが戦略である。
競争要因のバランスに務める、変化をうまく利用する、多角化戦略など。

「業界分析と業界の定義」
業界の定義と会社の欲する事業の定義とをはっきりと分けることが、
業界の境界線を引く際の不必要な混乱を避ける有効なやり方である。

○第2章”競争の基本戦略”
☆「三つの基本戦略」
コストのリーダーシップ、差別化、集中。

「コストのリーダーシップ」
低コストの地位は強力な値引き攻勢に対しても防衛してくれる。
買い手が威力を振り回すにしてもせいぜい自社の次に
低コストの業者に対しギリギリの価格水準に値切るくらいものだから。

「差別化」
コストのリーダーシップとは違う仕方で5つの競争要因に対処できる
安全な地位をつくるため業界の平均以上の収益を約束してくれる。
・・・差別化に成功して顧客の忠実性を得られた企業は
代替製品に対しても同業者より有利な立場にいられる。

「集中」
市場全体では低コストも差別化も達成できないが狭く絞られた
市場ターゲットだけだと低コストも差別化も達成できる。

☆「窮地に立った企業とは」
3つの方向の中で少なくとも一つにおいてさえ戦略がつくれない企業のこと。
市場シェアを確保する資本投資もなければ、低コストの競争に参加する
決意もなく、業界全体を相手にした差別化戦略もなく、
限られた狭い範囲での差別化や低コスト地位を生み出す
集中戦略ももたないからだ。戦略の面ではお粗末な立場にいることになる。
結果として企業カルチャーがあいまいになり
組織のあり方や動機づけシステムが動揺する。
→日産がダメになったのはまさにこの戦略理論で説明できる!
コストのリーダーシップ(トヨタ)、差別化(ホンダ)、
集中(スズキ)もできずどちらつかずで地盤沈下したからだ。

○第3章”競争業者分析のフレームワーク”
☆競争戦略とは競争相手よりもすぐれている点を生かして
その価値を最大にするように事業を位置づけることである。
したがって、戦略策定の主眼は、緊密な競争業者分析にある。
すぐれた競争業者分析は以下の質問に答えられるものでなければならない。
1:この業界ではどの企業を競争相手にすべきか、
その企業のどんな動きを競争対象にすべきか。
2:その競争業者の戦略的な動きは自社にどんな影響を及ぼすか、
その動きをどれくらい重視する必要があるのか。
3:その競争業者と競争を避けたほうが望ましい分野はどこか。
☆競争業者の「現在の戦略」「将来の目標」「仮説」「能力」に注目する。
競争業者が抱いている将来の目標と自社の地位と業界の性格に関しての仮説は
あまり重視されていないが競争業者の将来の行動は
この二つの要素によって決まってくることが多い。

「競争業者分析の構成要素」
<潜在的競争業者の分析>
・現在はこの業界にはいないが非常に低いコストで業界へ参入できる業者。
・この業界に参入することによってあきらかな相乗効果が得られる業者。
・戦略の一貫性から見てこの業界への参入が当然と思われる業者。
・流通チャネルの統合を進めている顧客企業あるいは供給業者。
・現在の競争業者と業界外の関連業者との間で今後起こると思われるM&A。

「将来の目標」
競争業者が現在の地位や利益水準に満足しているかどうかを
推測するために目標を知る。現在の戦略を変えてくる可能性が
どれくらいあるか、企業環境の変化や業者の動きに
どの程度の反応を示すかを予想することができる。
・・・自社の戦略変更に対する競争業者の反応も予測しやすくなる。
また、競争業者が何か新しい動きをとり始めた場合には
それにどの程度力を入れる考えがあるのかを知ることができる。
注意:目標分析は企業内のさまざまな組織階層ごとにすべき。
<事業単位レベルでの目標>
1:業績面積での公表された目標、および公表されていない目標は何か。
2:リスクに対する態度はどうか。
3:企業上もしくは非経済上の価値観や信条といったものをもっているか。
4:組織内での責任と権限はどんなふうに配分されているか。
5:管理システムと報酬システムはどうなっているか。
6:どんな経理システムや会計方式をとっているか。
7:経営者たちはどんな人たちで構成されているか。
8:将来の方向について役員間での意見の一致はどの程度あるか。
9:取締役会はどんなメンバーで構成されているか。
10:業務上の契約によって経営活動が制約されているか。
11:政府の規制あるいは社会的な制約条件にしばられているか。
<多角化企業の本社部門と個別部門の目標>
1:その企業全体の現在の業績はどうか。
2:企業全体としての目標は何か。
3:全体戦略の中でのその事業部門の戦略上の重要度はどの程度か。
4:なぜその事業部門が設立されたのか。
5:その事業部門と他の部門との経済上での関係はどうなっているか。
6:トップはどんな価値観あるいは信念をもっているか。
7:自社内の数多くの事業に適用した基本戦略というものを持っているか。
8:他の部門の業績とニーズから考えてその事業部門に
 どれだけの売上目標投資収益率目標を与えているか、
 また資金面ではどんな制約条件を課しているか。
9:どんな多角化計画をもっているか。
10:企業全体の組織構造からその事業部門の企業内での
 地位と目標についてどんな手がかりが得られるか。
11:企業全体の管理および報酬精度の中での
  その事業部門の責任者の待遇はどうか。
12:昇進が早いのはどんな業績をあげた経営者か。
13:その事業部門の責任者は部内から昇進した人か、
  それとも部外あるいは社外の人か。
14:企業全体として社会からの攻撃を受けるような要素をもっていて、
  それが事業部門に影響を及ぼすようなことはないか。
15:企業あるいはトップ・マネイジメントの中の特定の人が、
その事業部門に特別な愛着をもっていないか。
<ポートフォリオ分析と競争業者の目標>
その事業の目標を知る手がかりだけではなく、投資収益率や
マーケット・シェア、あるいはキャッシュ・フローなどの点から
その事業にどの程度力を注ぐのか、またその戦略上での地位を変える
可能性がどれくらいあるのかを知る手がかりになる。
・・・ポートフォリオ分析を使うと競争業者の事業を「鐘のなる木」、
「刈り取り」、「これから成長させようと意図している事業」に区分できる。
<競争業者の目標と戦略上での位置づけ>
戦略策定の一つのやり方は競争業者に脅威を及ぼすことなしに
目標を達成できるような位置を市場の中に見つけだすことである。

「仮説」
あらゆるタイプの仮説を調べることによって経営者が自社環境を
認識する場合に知らず知らずのうちに入り込んでくる偏見、
もしくは盲点を見つけだすことができる。
1:コスト、品質、技術水準、およびその他の主要な点において、
 その地位がどのへんにあると信じているか。
2:特定の製品あるいは特定の経営政策に対して歴史的あるいは感情的に
 強い一体感を抱いているか、これからのうちどれと結びつきが強いか。
3:文化や地域あるいは国のちがいによって事象認識法と
 それの重要度の決め方にちがいが見られるか。
4:長年にわたってしみ込んだ組織上での価値観もしくは規範があり、
 それらが事象の見方に影響を及ぼしているか。
5:その製品の将来の需要についてどんな考えを抱いているか、
 また業界の動向が意味するところをどのように認識しているか。
6:同業他社の目標と能力をどんなふうに考えているか。
7:新しい市場条件と合わないような業界の定型化した知恵、
 あるいは因習的な荒っぽい法則、業界固有のやり方を信頼しているか。
<事業の歴史>
1:最近数年間の実績と比べて現在の業績とマーケット・シェアはどうか。
2:当該市場における経歴はどうか。
3:本来どの分野でスターだったのか、どの分野で成功したのか。
4:他社のある特定の戦略や業界内での事象に対して、
 これまでにどんな対抗行動を示してきたか。
<経営者の経歴とそのアドバイザー>
1:経営者の専門性は何か。
2:これまで採用して成功した戦略と失敗した戦略のタイプは何か。
3:今の事業以外にどんな事業を経験してきたか、それらの事業の経営方針と
 戦略にはどんな特異点があるのか。
4:どんな大事件と遭遇してきたか。
5:どんな社外活動や社外との関わりをしているか。
6:その企業が採用しているコンサルタント、広告代理店、銀行などは何か。

「能力」
核になる能力、成長能力、迅速な対応能力、変化への適応能力、
持続力から構成されている。

「四つの構成要素の統合」
<攻撃的な動き>
現在の地位での満足度、予想される動き、予測される動きの強さと重大さ。
<防御能力>
弱点、挑発、対抗行動の効果。
<競争分野の選定>
☆競争業者の動機を交錯させたり目標間の整合性を
なくすような状況をもたらす。
・・・ある特定の動きに対する対抗策そのものは
有効であっても結局は企業全体のより大きな利益を損なうという
状況に追い込む。これはすでに市場で成功し確固とした地位を
維持している企業に対して有効。

「競争業者分析と業界動向の予測」
<将来の業界動向予測>
1:それぞれの業者の予想される動きが相互作用を引き起こすなら、
 それは業界の将来にどんな意味をもつか。
2:それら業者の戦略は一点に収れんしていくのか、
 そうなれば共倒れにならないか。
3:業界の予想成長率に見合うだけの成長率を維持しているか。
4:予想される動きが合体して業界構造に影響を及ぼすようになるか。
<情報伝達と統合の重要性>
すばらしいデータが収拾されてもこれが戦略策定に生かされないなら
データ収集時間は無駄になる。
すぐ失われるような断片的なデータでも統合できれば有効な資料になる。

○第4章”マーケットシグナル”
競争相手の動機、意図、目標を示す手がかりにもなるが
事実を隠す見せかけの役割も果たす。

「動きの予告」
有利な地位占領、相手の行動を妨げる脅威、テスト、自社の意思伝達、
懐柔、回避、評判の確保、社内の意思統一などの役割を担う。

「間接的な攻撃」
間接的に反撃できるような市場で小さなシェアを持っていれば
自社のメイン市場への競争業者進出を抑える有効性がある。

○第5章”競争行動”
「脅威的な行動」
反撃の遅れと手強さの間にトレードオフ関係がある場合、
この二つをうまくバランスさせる必要がある。

「防御的な行動」
☆相手に対してその動きが賢明でなかったと思わせるのがすぐれた防衛。
競争相手に譲歩を強いることができてこその防衛効果。
<競争基盤の否定>
相手が目標達成の基盤にしているものを否定してかつその状態が
継続すると思いこませることで行動をやめさせることができる。

「約束」
攻撃及び防御を計画し実施する場合の最も重要なコンセプトは約束。
自社の経営資源と意図を曖昧ではなくはっきりと伝える方法。
約束の価値はその抑止力にある。

「情報と秘密についての覚え書き」
どんな情報でもそれを公開する場合にはそれが競争戦略の
重要な一部であるという認識に立って実施されなくてはいけない。

○第7章”業界内部の構造分析”
「競争戦略の次元」
専門度、ブランド志向度、プッシュ型かプル型か、流通業者の選択、品質、
技術のリーダーシップ、垂直統合、コスト面での地位、サービス提供度、
価格政策、力、親会社との関係、自社と事業を行っている国の政府との関係
・・・などで区分する。

「戦略別企業グループ」
☆<戦略グループと移動障壁>
参入障壁はその戦略グループへの業界外からの企業参入を防ぐだけでなく、
その業界内の企業が一つの戦略グループから別のグループへ
移動するのを防ぐ役割も果たす。(移動障壁)
この考えは業界内での収益性という点で企業間に常に一貫した
格差のある理由も説明できる。業界内の戦略グループは
それぞれ固有の移動障壁をもっており、
それが企業間の収益性に格差をもたらしている。
さらにこの考え方を使うと戦略を変えても全部が全部、
成功するわけではないのに企業ごとに採用している戦略が
異なっている理由も説明できる。

「業界内構造分析が戦略策定に果たす役割」
☆ある業界における競争戦略の策定とは参入すべき戦略グループの選択。
→戦略策定の一番の基本は自社の長所と短所、特に他社にない競争力を
その環境内の利益見込みとリスクに合わせることである。
→長所と短所を検討するフレームワークには構造上から見るやり方と
実行上から見るやり方の二つのタイプがある。

○第8章”業界の進展・変化”
「業界を予測するためのフレームワーク」
業界の変化を説明するよりも変化の原動力になるものを知ることの方が
実り多い→このメカニズムが進展過程。

「進展過程」
成長の長期変化、買い手セグメントの変化、買い手の学習、不確実性の減少、
専有知識の拡散、エクスペリエンスの累積、規模の拡大・縮小、
インプットコストと通貨コストの変化、製品イノベーション、
マーケティングイノベーション、生産工程のイノベーション、
関連業界の構造変化、政府の政策変化、参入と撤退などから決まる。

☆「企業が業界構造を変えることができる」
企業のとる戦略行動によって業界の構造を変えることができる。
→業界の進展を迷惑な既成事実として受け入れるのではなく、
利益機会と考えなければならない。

パート2:業界環境のタイプ別競争戦略

○第9章”多数乱戦業界の競争戦略”
「多数乱戦の原因は何か」
参入障壁の低い、規模の経済性やエクスペリエンス曲線が効かない、
高い輸送コスト、在庫コストが高く売上変動も大きい、創造性が売りもの、
買い手や供給業者が強すぎて大手でも有利にならない、多様な市場ニーズ
規模の不経済が致命的、人手によるサービスが決め手、撤退障壁、新規業界、
いちじるしい製品差別化、各地域の条令、政府による企業集中の禁止。

「多数乱戦業界を制圧するには」
規模の経済性やエクスペリエンス曲線が作用する状況を作り出す、
多様な市場ニーズに標準品で対応する、M&Aで利益の出る規模まで拡大する、
多数乱戦の原因を無力化するか経営から切り離す、
業界の動向をすばやくかぎとる。

「多数乱戦に対処する方法」
多数乱戦は多くの場合いかんともしがたい経済原則が働くから起こる。
こういう状況では戦略によって自社の立場をどう変えていくかが
何にもまして重要になってくる。

「多数乱戦業界の競争戦略策定手順」
1:業界の構造はどうか。競争業者はそれぞれどういう位置にいるか。
2:多数乱戦の原因は何か。
3:多数乱戦状態を変えられるか。その方法は何か。
4:変えて利益が得られるか。その場合の自社がめざす位置はどこか。
5:多数乱戦が避けられない場合はどう対処するのが最善か。

○第10章”先端業界の競争戦略”
形が整ったばかりの業界もしくは再編された業界のことで古い業界でも
環境変化によって競争の仕方が変わればこの業界と同じ問題が起きる。
☆戦略策定の観点ではこの業界の特徴は競争のルールが無いことである。
自社にとって有利なルールを創りあげるのが競争の争点になる。

「構造的環境の特徴は何か」
技術の将来性が確定的ではない、戦略が定まっていない、時間的視野が狭い、
コストは高いが急速に下がる、スピンオフ企業が次々に生まれる、
初めての買い手ばかり、助成金が出る。

「どの市場が早く開拓できるか」
新しい業界の製品をどの市場が早く受けいれ、
どこが遅くまで扉を閉ざしているかを見定めることが重要。

「戦略の選択」
先端業界の戦略策定ではこの時期につきものの不確定さやリスクに対する
対処が必要だがどんな戦略でも採用できてそれが当たると大きい。

○第11章”成熟期へ移行する業界の競争戦略”
「移行期に業界はどう変わるか」
シェア競争が激化、顧客が買い慣れる、コストとサービスに重点が移動、
過剰にならないように増強するのが難しくなる、国際競争が激しくなる、
新製品や新用途が出にくくなる、流通業者のマージンが減るが力は強まる、
利益は低下するが一時的な場合と永続する場合とがある。

「移行期は戦略にどう影響するか」
あらゆるコストで主導権をとるか、差別化か、一点集中主義か、
成熟期に戦略の迷いは許されない。

「成熟期は組織にどんな影響を与えるか」
業績目標の引き下げ、社内規律の厳しさを増す、昇進が少なくなる、
分権から再び中央集権化へ。

「移行期業界の社長のあり方」
厳しい原価管理、職能部門間の調整、マーケティングなどに関する手腕は
急成長業界で企業の形を整えてゆくこととはまた別の手腕。
組織を支えどのように生き残らせようかと案じることは
未開地に挑む気分が消え失せることもあり、特に創業経営者の中には
移行期であると認めなかったり経営の現役から退くなどの兆候がみられる。

○第12章”成熟期へ移行する業界の競争戦略”
「衰退期の競争を左右する構造要因」
・需要面:不確実性、需要衰退の速さとパターン、残った需要領域の性質、
衰退の原因(代替品か人口の変化かニーズの変化によるものか)。
・撤退障壁面:転用のきかない耐久資産、撤退の固定コスト、情報障壁、
他事業との関連性、金融市場への影響、垂直統合、経営者の感情障壁、
政府と社会による障壁、資産処分。

「衰退期の戦略」
<リーダーシップ戦略>
シェアを確保してリーダシップを握る。
<拠点確保戦略>
特定のセグメントで強力な地位を築くか防衛する。
<刈り取り戦略>
もてる力を増加させずに活用してうまく投資を回収する。
<即時撤退戦略>
できる限り早く投資を回収する。

「衰退期戦略の選択」
他社と比較した自社の業界地位に合わせてどのように業界に
踏みとどまるのが望ましいのか判断する過程。
1:有力な競争業者はそれぞれどんな撤退障壁に直面しているか。
 どの企業がすばやく撤退してどの企業が踏みとどまるか。
2:踏みとどまる企業の強い点は何か。
 撤退障壁と考え合わせてどの程度まで踏みとどまるのか。
3:自社の撤退障壁は何か。
4:残る需要領域と対比して自社の強みは何か。

「衰退期の落とし穴」
衰退に気づかない危険、消耗線の危険、
大した力もないのに刈り取り戦略を採る危険。

「衰退期にそなえる」
撤退障壁を高くしてしまうような投資や活動はできる限りひかえる、
衰退期に有利な状況になると考えられる市場セグメントに重点を置く、
他社が代替製品に切り替えるコストがかかるように手を打つ。

○第13章”グローバル業界の競争戦略”
「グローバル競争が有利になる原因」
比較優位性、生産・物流・マーケティング・購買における規模の経済性、
グローバルなエクスペリエンス、製品差別化、独自の製品技術、生産の移動。
・・・これらの原因がグローバル化によって経済性が生じる側面が
事業全体のコストにとってどれほど重要か、
事業の競争力にとってどれほど重要なのかで決まる。

「グローバル競争への障害」
<経済的障害>
輸送と在庫のコスト、国によって異なる製品ニーズ、
侵入を許さない流通チャネル、セールスパーソン、現地での修理部門、
リードタイム、地域市場内での複雑なセグメンテーション、
需要が広まっていない。
<経営管理上の障害>
国によって違うマーケティング、
変化の激しい技術、国情に合わせたサービス。
・制度上の障害:政府による障害、認識不足や経営資源不足から来る障害。

「グローバル業界への進展」
<きっかけとなる環境変化>
規模の経済性が大きくなる、輸送と在庫コストが下がる、政府規制の緩和、
流通チャネルの合理化、生産要素コストの変化、経済・社会環境差の縮小。
<戦略イノベーションがグローバル化を刺激する>
製品の再定義、セグメントターゲットの明確化、国別製品のコスト低下、
企画部品の多用、完成品に代わり主要部品の製品、発想の転換。

「グローバル業界での競争」
政府の産業政策と企業の競争行動、主な進出市場政府との関係、
企業全体としての競争、競争業者分析の難しさ。

「戦略案にはどんなものあるか」
業界の全品種で競争する、特定のセグメントに集中する、
特定の国に集中する、安全地帯を狙う。

パート3:戦略デシジョンのタイプ

○第14″垂直統合の戦略分析”
垂直統合とは技術的には別々の生産、流通、販売、その他の経済行動を
一つの企業内にまとめることである。
多くの垂直統合デシジョンはそれにからむ経理計算を中心として
作るか、買うかのデシジョンなのである。
しかし数字だけに頼らず間接的な影響も考えてその大きさと
戦略的意味を判断すべきである、これがデシジョンの核心である。

「戦略的利得とコスト」
川上企業とは売る側の企業、川下企業は買う側の企業。

「戦略的な利得」
統合の経済性、技術の習得、需要と供給の確保、取引圧力の回避、
差別化の強化、参入又は移動障壁を高める、収益の高い事業への参入、
系列化が進む上での自衛力向上。

「統合の戦略的コスト」
移動障壁を乗り越える費用、打つべき施策の増加、取引相手の硬直化、
撤退障壁を高める、必要資金の大きさ、R&Dの他社依存ができなくなる、
バランス保持の必要性、刺激が鈍る、異なった経営方式の必要性。

「準統合」
長期契約と完全所有との中間のどこかにある関係をつくり出すことである。
少額の株式投資、融資の保証、購入の前払、独占取引契約、
専用配送施設、共同R&Dなど。
このような利益共同体のメリットは善意、情報の共同化、
経営者のつき合い、相互間の債権責務など。
決め手になるのは準統合によって形成される利益共同体が完全統合よりも
コスト・リスクが小さく、それでいて利得は入手できるかどうかである。
→エニックス株を購入した僕は準統合なのか?

「垂直統合デシジョンに見られる錯覚」
一定の条件下では垂直統合が戦略上の地位向上につながるものの、
戦略的に弱い経営を立て直すことには不十分である。
→安易な統合への警鐘。

○第15″キャパシティ拡大戦略”
「キャパシティ拡大デシジョンの構成要素」
競争業者の行動の予測は一回限りで終わるものではない。
なぜなら一社の動きが他の競争業者に影響を与えるからである。
特にその業者が業界のリーダーである場合は他社への影響は大きい。

「キャパシティ過剰になる原因」
<技術面での原因>
規模の経済性・習熟曲線が大きい、キャパシティ拡大には時間がかかる、
繊細最小効率 (MES)が大きくなる、生産技術の変化、
一度に大きくキャパシティを増やす。
<業界構造上の原因>
強力な撤退障壁、供給業者の力、信頼性の確率、
競争業者の統合化、キャパシティのシェアが受注量に影響、
生産能力の新しさとタイプが需要を左右する。
<競争上での原因>
同業者数が多い、信頼できるリーダー企業の欠如、新規参入、
他社に先駆けた設備拡大が利益を増やす。
<情報上での原因>
将来への過大な期待感、競争業者の力の把握を誤る、金融機関からの圧力
マーケット・シグナル機能の崩壊、業界構造の変化。
<経営上での原因>
生産指向型の経営者、設備を拡大した場合のリスクよりも
しなかった場合のリスクが大きい。
(後者の場合は地位と業績にも大きな損益となる)
<政府政策の原因>
設備投資を誘う不当な税制、自国産業育成の方針、雇用の維持と促進圧力。

「需要先どり戦略」
市場の大部分をあらかじめ押さえ競争業者の設備拡大意欲をくじき
市場への参入を遅らせることを意図したもの。
<以下の条件すべてを満たさなければ危険が大きい>
期待される市場規模に見合うだけの設備拡大、おこなう企業の信頼性、
規模の経済性もしくはエクスペリエンス曲線効果が
大きくあらわれる市場での設備拡大、
競争業者が行動する前に先どり戦略意向があることを示す能力、
競争業者による進んで身を引く意志(経済性以外で目標を持っている、
その事業が企業戦略遂行上で核になっている、利益を犠牲にしても
市場地位の維持をはかる意志のある企業を相手にするのは困難)。

○第16章”新規事業への参入戦略”
市場要因の働きが不完全な業界を見つけることが参入の前提。
市場用要因が完全に作用しているなら平均以上の投資収益は無理。

「自社内での開発をもとにした参入」
構造上の参入障壁と参入した業界の既存業者の反撃の二つの障壁がある。

「反撃が生じる可能性」
低成長業界、汎用品もしくは汎用化した製品業界、固定比率の高い業界、
少数寡占業界、老舗の既存業者がある業界、
既存業者がその事業を戦略的に重視している業界。

「参入業界の確定」
<不均衡状態にある業界>
新しい業界、参入障壁が高くなりつつある業界、情報の少ない業界。
<反撃が緩慢か非効果的な業界>
参入に対する反撃コストが得られる利得よりも大きい業界、
家父長的な支配力をもつリーダー企業の結束固いグループがある業界、
既存業者の現在の事業を守る観点から反撃コストが高過ぎる業界、
因習的な観念が支配的で参入業者がこれを利用できる業界。
<参入コストが他社よりも少なくてすむ業界>
<自社の力によって業界構造を変えることができる業界>
<参入によって自社の既存事業にプラス効果が生じる業界>

「参入の基本コンセプト」
製品コストの引き下げ、低価格販売によるシェア獲得、
市場における新しいセグメントの発見、他の流通網を利用する、
広い意味でより優れた製品販売、新しいマーケティング手法の導入。

「吸収合併による参入」
事業買い取り価格は会社市場で設定されている点が重要。
<利益をもたらすだろう吸収合併>
底値の額、会社市場の機能が不完全、他の買い手の非論理的な行動、
吸収した事業をうまく運営するための独自の能力。

「段階的参入」
ある戦略グループへ参入して次に別のグループに参入するという
段階的な参入戦略をとることも可能。(参入リスクの軽減)

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1999 10/27
経営学、戦略論、経済学
まろまろヒット率5

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『入門 株式・証券のしくみ―株価と景気の関わりからデリバティブまで』 西野武彦著 PHP研究所 199910.25.99

ふと、TBSで最も過酷な部署って実は「花まるマーケット」で
花まるカフェのゲストを選んでいるチームではないかと思った、
らぶナベ@よくあれだけ半端に微妙なポジションのタレントを
毎日コンスタントに呼んでこれるものだ、ある意味関心してしまう。

さて、本題・・・
『[入門] 株式・証券のしくみ 新版』西野武彦著(PHP研究所)1999年初版。
いざ株をやってみたり勉強したりするとニュースとかで聞いたことはあるけど
何のことなのか実はよくわからないものが多かったりする。
(中途半端にわからない世界の代表格か?)
今まで金融理論の概要に関しては『金融入門』岩田規久男著(岩波新書)を、
投資理念に関しては『敗者のゲーム』エリス著(日本経済新聞社)などを
読んできたが実際の株式投資に関するシステムや用語が説明されている
ガイドブック的なものも読んでみる必要があるように感じていた。
この分野は知っているか知らないかがそのまま利益と損益に
直結する世界なのでとりあえずは基本的な知識のムラを
なくさなくてはいけないなと前から感じていた。
そうこうしているうちにリクエストされた内容に関して
僕が知っている範囲で講義するということが後期から始まり(ナベ塾)
自然と今までの自分の知識の蓄積を鋭く振り返ることが多くなった。
振り返ってみると株式投資についての自分の知識には
やはりぽつぽつ穴があることを痛感したので
株式投資の講義を今度することになったのをきっかけとして
予習代わりに読んでみようと思って手に取った一冊。
(こういうガイドブック系読んでると服部とかにバカにされそうだが(^^;)

そういうわけでいざひととおり通し読みしてみると、実に良い本だった!
(ドンピシャで当たりの一冊(^^))
説明文が簡潔だし構成もよく練られていて読みやすい。
範囲も入門(株とは何か)から応用まで(デリバティヴ)まで
ちゃんと不足なく押さえられていて安心する。
さらに最後に掲載されている用語集も充実している。
基本的に手元において辞書代わりに使う本だけど
通して読んでみても十分に読み応えがある一冊。
これは僕の知識に欠けている部分があったからということが大きいが
読み解いてみるとパズルが埋まっていくような快感もあった。
PHPはこういうかゆい所に手が届くようなビジネス本をつくるのが
うまいなぁっとあらためて感じた。

基本的にガイドブックなので抜粋および要約するような読書はしなかったが
それでもあえて眼についてチェックした箇所や自分の持っている株や
投資スタンスに関して振り返るきっかけにした箇所は以下・・・・

○「PER」と「PBR」は共に高ければ割高、低ければ割安。
・雑誌『マネージャパン』1999年12月号ではPER20倍以下、
PBR1.5倍以下の株価が10倍になる可能性があるとしている。

○「ROE」は市場金利と比べてその株に投資するのか
金利商品に投資するのかを機関投資家が判断する材料。

○企業業績を見る時の最大のポイントは「1株当たり利益」。
10円以下→低利益、30~50円→高収益、100円以上→超高収益。
現在、エニックス株は214.73円

○機関投資家が投資する目的は「純投資」と「政策投資」。
・僕がエニックス株を買ったのは政策投資ということになる。

○ヘッジファンドを含めた外国人投資家は値上がり益のほかに
為替差益を狙っているため円高になると判断すれば
日本市場に買いを入れてくる。
・外国人投資家の動きも為替判断になる

○会計ビッグバンの移行期は2000年3月から2002年3月の間。

○先物取引で売買されるのは個別銘柄でなく
日経平均株価(日経225)や東証株価指数(TOPIX)そのもの。
・わかりやすいのでけっこう惹かれる金融商品だ

○あくまで一般論だが東証一日の出来高が平均3億株以下では不人気、
4億~5億株は普通、10億株では人気が高く、それ以上になると過熱気味。

○『雇用、利子および貨幣の一般理論』の中でケインズは
株式投資は美人投票で選ばれる人間を見つけるようなものと述べている。
自己判断から真に最も美しい容貌を選ぶことでもなければ平均的な意見が
最も美しいと真実に考える容貌を選択することでもないからだ。

この本をamazonで見ちゃう

1999 10/25
経済学、株
まろまろヒット率3
確実 投資

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『敗者のゲーム』 チャールズ・エリス著、鹿毛雄二訳 日本経済新聞社 199909.09.99

5070円の時に買ったエニックス株の先週終値は1万600円、
さらに1.5倍に分割されているので(100株→150株に)
50万7000円を投入した株が現在の時価総額159万円になっているっす。
資産を3倍にしてようやく安定した投資戦術を展開できるようになったと
感じている、らぶナベ@自由化スタートの10月から本格化だと踏んでるっす。

さて、『敗者のゲーム』チャールズ・エリス著、鹿毛雄二訳
(日本経済新聞社)1999年初版を読みました。
この本は株式投資関係のHomePageを見ると
必ずと言って良いほど推奨本として紹介されている投資本。
いままで投資関係の本は何だか薄っぺらそうなので読んでこなかったが、
“Winning The Loser’s Game”という原題に妙に引かれたので読んだ一冊。
確かに市場では圧倒的多数が失敗者で圧倒的少数が成功者になる、
つまり統計的に外から見れば市場とは「敗者になるゲーム」でしかない。
(これはどこの世界でもそうなんだろうけど)
それを踏まえた上でその中でも確実に勝っている人間はいる、
彼らを勝たせているのは一体何なのか、何が勝者と敗者を分けているのか、
ということに注目して投資における重点や姿勢を述べている本。

この本は簡単で基本的なことに集中することの必要性を繰り返し述べている。
そしてたとえ正確な答えがすぐには出なくても自分なりに
市場や自分自身への分析や考察を続ける重要性を特に強調している。
(個人投資家にとって一番の危険は市場の変化などの外部要因ではなく
本人が投げやりになり精神的放棄に陥ることだと警告している)
その結論の結び方が面白くて・・・
「問題は『運命の星でなく、われわれ自身の中にある』」として、
投資を学びたいならこの言葉が載っている・・・
「シェークスピア『リア王』を読むことをお薦めする」
・・・と皮肉っているのに笑ってしまった。
そういえば最近、答えがでないからという理由で
問題から眼をそらそうとする姿勢の人を何人か見たことがあるが
それでやっていけるほど人生は甘くないだろうということを
あらためて感じた。人生とは間違いなく「敗者のゲーム」なんだから。
少なくとも問題に向き合わないでやっていけるほど僕は器用でないし
何よりもそれでは決して満足はできないだろうと妙に感心してしまった。

また、この本ではそれに関連して・・・
「その土地に家を建てるためにその土地の気候風土を考える場合も
前の日の天気で判断することはないだろう、投資も同じだ。」
・・・というような表現を使って細かいことにまどわされず
大目標を大切にして、で~っんと構えることを奨めている。

この本はHowto本というより個人投資家への指南書的な内容なので
金融工学的な理論は少なかったがそれだけに説得力があった。
敗れるはずの舞台で勝つことの快感、負けが自然の状態からの挽回、
一度それを体験するとその味が忘れられないんだろう、僕も同じだ(^_^)
この本を読んだ結論・・・
「人生は自分への投資だ、敗者のゲームから逃げるな」。

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1999 9/9
戦略論、株、経済学
まろまろヒット率4
確実 投資

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